2012年05月25日

【東日本大震災】レポートNo.171

4月26日より、2週間程度の予定で再び岩手県に入っている増島のレポートをお届けします。

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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり 5月10日(木)
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今日は大船渡の上平仮設に伺いました。道中はとてもきれいな新緑と菜の花畑を楽しみながら被災地へ車を走らせました。去年はこんなに景色を見ている余裕もなかったとふと思い返しました。被災地でも今年の桜はとてもきれいに咲いたと話してくれる被災者の方もいました。

新緑.JPG

菜の花畑.JPG

現場につくと、お馴染みさんたちやら、初めての方もきてぞうさん講習会がスタートです。

「やっぱここにきて、みんなでわいわいいいながら作るのが一番楽しい」
「一人で夜にやったけど、全然できなかったよ」
と開口一番に話してくれた人は常連さんです。早速タオルを選んでぞうさんづくりスタートです。
白内障で目が見えにくい人も、針を持つと感覚ですいすい縫い始めていきます。「見えない、見えない」と言いながら、本当は見えているのでは??と思うくらいの針裁きです。

スタート.JPG

すいすい.JPG

もうお鼻まで.JPG

「何度やっても顔は難しいね〜」「前に一度作ったけど、忘れちゃったよ」
それでもみなさん黙々と針を運んでいると、かわいいぞうさんたちができあがってきます。

笑顔.JPG

完成.JPG

「飾っておいたら、孫さ、けれって、持っていった」(飾っておいたら、孫がちょうだいと持っていってしまった)「また孫さ、ける」(また孫にあげる)

めんこい.JPG

支援員の方にお話を聞くと、最近は仮設から出て行く人もちらほら出てきているそうです。近くに災害復興住宅ができる予定なのですが、立地がいいことから倍率も高そうで、お一人の方などなかなか住宅の再建が難しいです。ということをお話ししていました。また、ボランティアも最近は減ってきているそうです。

まけないぞう一言メッセージ
大震災後、いろんなことがありました。「まけないぞう」の仲間に関わるようになり、喜び、励まされました。「まけないぞう」のそれぞれの顔の違いにも楽しくなりました。
(2012/5/3 69代女性 大船渡市 黒土田仮設)
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2012年05月15日

【東日本大震災】レポートNo.170

4月26日より、2週間程度の予定で再び岩手県に入っている増島のレポートをお届けします。
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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり 5月9日(水)
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今日は大船渡に行きました。遠野から大船渡に車を走らせると、山々は新緑と春の花でとてもきれいな景色を見ながら、爽快なドライブ気分でした。まるで絵はがきを見ているようなそんな素敵な景色があちこちにあって、ついつい写真をとってしまいました。みなさんにもご紹介いたします。岩手の風や空気を感じて下さい。

たんぽぽの谷_s.JPG

山間にて_s.JPG

透き通る川の水_s.JPG

午前中は綾里にある黒土田仮設でした。みなさん久しぶりに集まり、ぞうさんを抱えて来る人や初心者の方、練習中の方などいろんな人たちが来てくれました。

ぞうさんを抱えて_s.JPG

練習中_s.JPG

「ぞうさんをプレゼントしたらとても喜ばれた」「喜んでくれるからついついあげちゃって、それが楽しくて、もうお家にぞうさんいなくなっちゃたの」と。「私も作ってみようかしら」と新しい作り手さんも生まれました。

どうですか?_s.JPG

お昼休憩をしながら近くの岬を散策すると、春をあちらこちらに感じることができます。海岸にはわかめの大群と、わかめの根本にはくねくねした部分のメカブがありました。

八重桜_s.JPG

わかめとメカブ_s.JPG

ワラビ_s.JPG

午後からは蛸の浦にある鳥沢仮設へいきました。ここはおなじみさんが集まり、ボランティアの方と一緒にぞうさん作りをしました。4月以降はボランティア団体などの撤退に伴い、ボランティアに来る人も減っているような状況で、少し寂しそうな感じもする仮設もあるようです。

帰りに大船渡中学校の仮設に寄りました。ここは、130戸ある仮設で少し大きめなところです。こちらの会長さんたち有志の方が「まけないぞう」を作って、朝起きたら「元気です」という印に玄関に「まけないぞう」を出すということを採用してくれました。夕方には取り込んでみなさんに合図するそうです。「まけないぞうが出ていなかったら、出るまでお家に訪問するよ(笑)」と話してくれているそうです。

かわいいぞう_s.JPG

元気だゾウ_s.JPG

ボランティアも減っているところもあるようですが、これから長期にわたる復興への道のりで、細く長く被災者の方たちに寄り添っていけるようにしていきたいと思います。
(増島智子)

☆まけないぞう一言メッセージ
大震災後、頭にぽっかり穴があいたように何も考える気もやる気もなく、テレビだけ見る毎日でした。仮設の仲間に誘われ、ゾーさん作りに行き、ゾーさんがかわいいので作って見ようと思い始めました。初めての事で手がふるえてよくできないけど、私のゾーさんもかわいがってあげて下さい。
(2012/5/9 69代女性 大船渡市 黒土田仮設)

posted by 被災地NGO恊働センター at 14:31| ★「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月14日

【東日本大震災】レポートNo.169

4月26日より、2週間程度の予定で再び岩手県に入っている増島のレポートをお届けします。
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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり 5月8日(火)
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今日は遠野仮設にお邪魔しました。今日は初めての方も含めてたくさんの方が集まってくれました。ここでも話題は住宅のことでした。

みなさん1_s.JPG

みなさん2_s.JPG

大槌の駅の近くに住んでいた人は、町の役場の復興計画で住宅を建てられない区画として決められたそうで、もうあきらめがついたから今後どうするかを決めていきたいと話していました。

もう一方では、安渡地域の方がいます。彼女の家は津波に流されましたが、自宅の前の道路で区切られ、再建してもいい区画になったそうです。でも津波に流された所にもう一度再建するのはどうかと悩んでいて、「もう住んではいけないと言われればその方があきらめがつくのに、津波に流された地域にも関わらず再建してもいいと言われても、中途半端でどうしていいかわからない」と、つぶやいていました。

遠野の暮らしにも慣れてきて、寒さも今年が特別寒かったから、こんなものと思えば何とかなると、内陸部への移住も当初より抵抗がなくなってきたようです。
 
遠野の先生たちに教わりながら、ぞうさんができあがっていきます

りっぱなお鼻です_s.JPG

そうこうするうちに、ぞうさんが次々に完成していきます。

ちらっ_s.JPG

恥ずかしい_s.JPG

できました_s.JPG

福島の被災者の方も遠野を訪れてくれたそうで、「まけないぞう」をプレゼントしたら、家にいても何もすることがないので、やってみたいと興味を示してくれたそうです。被災地から被災地に支え合いの輪がつながっていきそうです。
(増島智子)

posted by 被災地NGO恊働センター at 10:37| ★「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月11日

【東日本大震災】レポートNo.168

4月26日より、2週間程度の予定で再び岩手県に入っている増島のレポートをお届けします。
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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり 5月7日(月)
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遠野は、新緑の季節を迎えました。山々はパステルカラーに染まり、日差しがまぶしいくらいです。

茨城県や栃木県などの北関東のエリアに被害をもたらした竜巻は大きな爪痕を残しています。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。

今日は、久しぶりに大船渡の後ノ入仮設にお邪魔しました。みなさんとても元気そうでした。けれど、この豪雨の影響で仮設の上にあるため池が溢れ、仮設の敷地内に水が流れ込み、床下浸水になってしまったそうです。せっかくの花壇や野菜の苗が流されてしまったそうです。これから、梅雨の時期に向かい、みなさん心配な様子でした。

いつものように、まけないぞう作りが始まると、ここでもやはり話題にあがるのは、住宅の問題です。すでに家を再建して出てった人もありますが、津波をかぶった土地では、盛り土をして高台にするという案が出ているようですが、盛り土にしても土地がなれるまで4〜5年経たないと住めないので、「私たちは4〜5年も経ったら、80才になっちゃうよ」と。。。「どうなるかまだちゃんと決まったわけではないので、どうなるか目処さえつけばいいんだけれど」とみなさん口をついてでるのは、同じ住宅の悩みばかりです。
「そんなことばかり考えていてもいらいらするし、だから、ぞうさん作るの、作っているときはそんなこと忘れられるから」とつぶやいてくれました。また別の作り手さんは、「いろいろ集会所でもあるけれど、いつも与えられるばかりだから、ぞうさんはそうじゃないからしているの」と話してくれています。

「まけないぞう」がきっかけになり、嫌なことを一瞬でも忘れてもらったり、お互いに支え合えるツールになっていることを日々実感させてもらっています。

真剣_s.JPG

こちらも夢中です_s.JPG

今日は、92才の方も顔を出してくれました。彼女は、昭和の三陸大津波とチリ地震の津波と今回と3回も津波に遭いました。今までそんなに被害を受けなかったからと過信をしてしまい、逃げなかった結果身内の方を2人亡くしたそうです。「もう海を見るのもいや、怖いし、おっかね〜」と、他の人も「海なんか見たくね〜」「怖いよ」と・・・「でも海から魚とって食べてるし、そんな事ばかりも言われね〜」と。。。
まだまだ、みなさん津波のことは話しても話し足りません・・・
(増島智子)

お茶っこ_s.JPG

できました_s.JPG

できました 2_s.JPG

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2012年05月09日

【東日本大震災】レポートNo.167

4月26日より、2週間程度の予定で再び岩手県に入っている増島のレポートをお届けします。
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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり 5月6日(日)
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寒さが舞い戻って来たように、ここ遠野は数日雨模様のせいもあって、ストーブをたかないと寒い日があります。

6日未明国内の原発がすべて停止しゼロになりました。日本では1970年以来、42年ぶりのことです。
あの「3.11」の震災で人々の意識は大きく変わりました。自然の驚異を前に人は無力でした。これから私たちの生き方が問われています。いままでのようなライフスタイルでは、また福島第一原発のような事故を起こしかねません。阪神淡路大震災以来、もう2度と同じ過ちを繰り返さないように尊い命が奪われないようにと思い続けてきました。今回の震災でも同じように、これ以上尊い命を失わないように、私たち自らが変わらなくてはならないのではないでしょうか?

被災地に豪雨をもたらした低気圧は被害の爪痕を残しています。大槌町から赤浜に向かう幹線道路の脇には湖のように水が引かずに残っていました。ここ赤浜は小さな漁村で、「はまゆり」という釜石の遊覧船が建物に乗り上げ、よくマスコミでも取り上げられた所です。その遊覧船も危険だからなどの理由で撤去されましたが、住民たちが後生に津波の恐ろしさを伝えるためにもう一度その船を再現しようとしています。

赤浜の被災地1_s.JPG

赤浜の被災地2_s.JPG

今日は久しぶりに大槌町の赤浜で講習会をしました。ここは、避難所の時に何度か訪れていて、今日はそれ以来の訪問となりました。懐かしい顔ぶれがそろいました。「ぞうさんの作り方覚えていますか?」と訪ねるとみなさん元気よく「忘れたわ〜」と答えてくれました(笑)。

久しぶり_s.JPG

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初めての人もいる中で、最初から作り方を説明しながらぞうさん作りがスタートしました。避難所以来で会った人は、津波で命からがら逃げた方でした。「避難所で教わった時は、パニックで全然覚えていなよ」と。その方は、避難所では、キリンの首みたいに鼻が長くなり、糸がほつれて鼻毛を出したぞうさんを作った人でした。あのときおかしくて転げ回って笑っていたあの人です。いまは仮設で何とか落ち着いて元気で暮らしているようで何よりでした。

赤崎小学校作り手鼻から鼻毛が出て笑い転げている3_s.jpg

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みなさん真剣に針を運んでいると、「痛いぃぃ」と自分の手を縫ってしまいました。絆創膏をつけながら・・・。「自分で縫っていると忘れたけど、人には言えるんだよね〜」と作り方を教えながら・・・。ちくちくタオルを縫っていきます。そうこうしているうちにぞうさんが完成していきます。

完成1_s.JPG

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台風一過の後のような晴れた日の午後のひととき、みなさんとおしゃべりをしながら楽しくぞうさんを作りました。
(増島智子)

☆まけないぞうの一言メッセージ
 本当に多くの方々にお世話になって、ありがとうございます。このぞうさんに会って、助かりました。何か何かと思いが届いて、友達に誘われ喜んでやっています。仕事あるってうれしいですね。ましてかわいいぞうさんですもの。
(2012/1/25 70代女性 釜石市甲子仮設)

posted by 被災地NGO恊働センター at 11:05| ★「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする