2011年04月26日

【東日本大震災】レポートNo.69

岩手県遠野市で活動を行った岡本千明のレポートです。
以前にも紹介した、被災地での仕事づくりの一例を取り上げています。
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岡本のレポート
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<ボランティアを支えるボランティア〜釜石の料理人〜>

岩手県遠野災害ボランティア支援センター、愛称「遠野まごころ寮」が4月8日に開所してから約半月。既に、延べ150名以上のボランティアがこの寮を利用し、遠野まごころネットを通して沿岸部の被災地支援にあたっています。この寮は、全国からボランティアが集い、長い目で東北の復興活動を支えていくためのシンボルです。遠野でのボランティア活動をお考えの方は、ぜひお問い合わせ下さい(tohno.volunteer.from.kobe@gmail.com)。

さて、寮の様子です。ボランティアさんの朝は早いです。事務所併設の食堂が6時に開くと同時に、洗面を終えたボランティアさんが「おはようございます!」と明るく入ってこられます。寮の応援で滞在していた低血圧の私は、目が半分も開かぬままにやっと挨拶を返しました。

さて、この寮にはもっと朝の早い方がいます。夜も明けやらぬ4時頃になると、管理人室の横にある厨房から、トントントントン・・・・・・と包丁の音が聞こえてきます。料理人のKさん、Mさんボランティアさんのために朝食をつくってくれているのです。

レポートNo.63でも少し触れましたが、Kさんたちは、釜石で被災された料理人です。津波によって、家も店も流されてしまったといいます。青年会議所のメンバーであるMさんがこの寮の話を聞き、寮の利用者に食事を出す「ボランティアカフェ」を提案してくれました。ボランティアを支えるボランティアです。18日からはじまったこの食堂は、言うまでもなく大好評!!!ある日の夕食は、豚肉のしょうが焼きにほうれん草のおひたしが添えられ、味噌汁、野菜と里芋の煮物。お味はもちろん、激ウマです!長期でおられるボランティアさんからは、「寮が格段に進化した」との一言が。ある方は「こんな美味しいものが食べられるなんて思いも寄らなかった。毎食カップラーメンを覚悟していたのに」とも。彩りゆたかで美味しい朝食と夕食の提供により、栄養面はもちろんですが、精神的な面でもボランティアを応援してくれます。

Kさんたちは避難生活を送りながらこの活動を行っています。被災の話をKさんから直接聞いたことはありませんが、大切な店が流されてしまった悲しみは計り知れないものでしょう。ボランティアカフェ開始までの経緯を見守ってきたスタッフSは「カフェが始まってから、Kさんたちの表情がいきいきしてきた」と言います。被災されたKさんたちが特技を活かしてボランティアを支援し、ボランティアが元気になる。このボランティアの喜びが、Kさんたちの励みにもなる。そんな持ちつ持たれつの元気のサイクルが、被災地の復興にとってとても大切なものではないでしょうか。

そして、レポートNo.63でも提案したように、これは、「仕事づくり」にもつながります。いまは寮の利用者の特権(?)であるこのお食事も、近いうちに外部の方にも食べていただけるよう、申請等の準備が進んでいます。お楽しみに!このように被災地のニーズと資源をマッチングした仕事づくりは「キャッシュフォーワーク」として海外でもよく行われていますが、生活の再建、そして生きがいの再建につながる重要な取り組みです。

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posted by 被災地NGO恊働センター at 17:49| 被災地からのレポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする