2011年11月18日

【東日本大震災】レポートNo.142


5月末より岩手県の「遠野まごころネット」で活動しているスタッフ増島智子のレポート、「『まけないぞう』がつなぐ遠野ものがたり」をお送りします。

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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり 11月11日(金)
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8ヶ月を過ぎた被災地はいま・・・

 11月11日で8ヶ月を過ぎた被災地では、本格的な冬を迎え、遠野では初雪が降りました。寒さ対策を急ぐ人たちが、冬支度を始めています。
実りの秋で仮設住宅の窓にも干し柿がつるされ「柿暖簾」があちらこちらで見受けられます。ほかにも白菜、大根などお漬け物用に干しています。厳しい冬を越すための準備が被災地でも進んでいます。

遠野の初雪_s.JPG

干し柿_s.JPG

「まけないぞう」の作り手さんも少しずつですが、広がっています。陸前高田の仮設に住むSさんは一週間に30頭ほど作ってくれています。出会いは足湯でした。足湯に行った日本財団のROADプロジェクトの人たちが仮設を訪れ、Sさんに手芸が得意だったということで「まけないぞう」を紹介してくれたのです。初めてお電話したときは、「調子が悪く、頭が痛いし、あまり乗り気ではなく、隣の人がしたいと話していたからその人に教えてあげてということでした。隣の人のところにお邪魔して、Sさんも誘ってもらいました。その時はやはり顔色も悪く、表情もどことなく暗い感じで、偏頭痛のお薬や眠剤など週に一度はカウンセリングも受けているということでした。でもやはり、手芸をしていたので、最初のひとつがとても上手にできました。ぜひ、もっとぞうさんを作ってくださいと、お願いしていつくか材料をおいていきました。
その後、お訪ねすると、ぞうさんが壁のあちこち飾ってありました。

部屋のぞう1_s.JPG

部屋のぞう2_s.JPG

最近では、私たちが回収に行くと炊き込みご飯などを作って待ってくれています。「最近ぞうさんはどうですか?」と訪ねると、笑顔で「地震の直後は、生きるのに精一杯で、手芸と言われても、心動かされなったでもいまでは心の余裕も出てきて、夢中になって、とても楽しいから「うつ」になっている暇がないのと、先生に話したのよ。偏頭痛のお薬も飲まなくなったのよ」と応えてくれました。

栗ご飯とお漬け物と甘酒_s.JPG

彼女のまけないぞうの一言メッセージです。
「かわいい子を旅に出します。よろしくお願いします。仮設に入って落ち着いた頃、ボランティアの方々が県外などからも来て、がんばっているのに、自分は歴史も財産も失ったというむなしさで「うつ」になっていた。でも私でも何か役に立つことがないのか?昔人形を作っていたなつかしさで、このぞうさんを教わった。今はぞうさんを作ることが自分も生きようという心をかきたててくれ、支援の一助になればと少しは役に立つように思わせてくれた。まけないぞう、がんばるぞうさんありがとう。」
(2011/10/31 女性 陸前高田市矢作小学校仮設)


高田のSさん_s.JPG

こんなに笑顔になりました。
「まけないぞう」が被災者に寄り添い、笑顔をもたらしてくれました。
posted by 被災地NGO恊働センター at 13:07| ★「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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