2021年03月24日

【東日本大震災】レポートNo.308

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「まけないぞう」がつなぐ遠野ものがたり  
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 久しぶりの岩手訪問で、たくさん会いたい人、お話したい人がいます。ご夫婦で沿岸から遠野市に移り住んで10年。沿岸に比べると冬は寒くて、夏は暑いとよく言われる遠野市ですが、神戸と比べたら、冬の寒さは厳しいですが、夏はクーラー要らずで、自然豊かな土地です。四季折々の風景は、忘れかけた日本の原風景としてあちらこちらに残っています。

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 10年前、釜石市の鵜住居で津波に襲われ、命からがらに逃げたご夫婦は、遠野の仮設で数年過ごした後、そのまま遠野市内に中古の家を購入し、2人で仲良く暮らしています。
ご主人は避難した高台から一変した町の風景を眺めていた時「あの当時、たくさんの“ガレキ”をみて、一体いつ片付くんだろうかと思っていた時に、下を走る道路に高槻の消防車や大阪の救急車などが走ってきて『よし!これで大丈夫だ!』と思ったよ」と涙ながらに話してくれました。壊滅的な被害を受け途方に暮れる中で、応援車両は被災地のみなさんの希望の光として映ったに違いありません。国内のみならず、海外からもたくさんの支援が届きました。
ご主人は続けて、「あの津波で世界170ヶ国からの支援してもらったんだ。インドのニューデリーからも支援に来てくれて、小さな子どもたちが、靴磨きをしてためたお金を寄付してくれたんだ!そんなお金を無駄にはできない。」と涙ながらに話してくれました。いまの被災地の復興の在り方をみて語気を強めました。
海は防潮堤が町を取り囲み、町には不似合いな大きな建物が立ち並び、空き地が目立ちます。これが本当に住民が求めていた復興なのでしょうか?

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 ご主人は「いつか故郷の虎舞をお世話になった遠野で披露したい」と笑顔で語ってくれました。いつかこの夢が実現できる日を心待ちにしています。
               (増島 智子)
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posted by 被災地NGO恊働センター at 15:54| ニュース・情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする