【11月の活動報告まとめ】野菜サポーター
被災地NGO恊働センターは、「野菜サポーター」の皆さまからご協力いただいた寄付金で、宮崎県・新燃岳噴火で被災した地域の農産物を買い、東日本大震災の被災地にお届けしています。ご報告がたいへん遅くなり申し訳ございませんが、11月の動きをお伝え致します。
11月は91便(合計300箱)を宮崎から東日本各地へお届けすることができました。3月13日の第1便以降、11月末までに40ヶ所以上に1359便あまり、箱数にすると6845箱以上の野菜・ジュース・お菓子・お肉等をお届けしたことになります。里芋やミニトマトに加えて秋の味覚も登場し、梨やさつまいもが送られました。
12月末で、新たな野菜サポーターの募集は終了させていただきましたが、発送は3月頃まで続く見込みです。
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11月に行われた野菜サポーター関連のイベントについてご報告します。
野菜を買わせて頂いている宮崎県高原町に、
岩手県大槌町で活動されている臼澤さんをお招きし、講演会を行いました。
高原の防災意識を高め、町を盛り上げようと地元の方が企画されました。
日時: 11月6日(日)10:40〜12:00
場所: 高原町光明寺本堂 月次法要永代経11月ご講師として
企画・主催: 光明寺
参加者: 光明寺門徒・野菜サポーター協力生産者及びボランティア計約100名
目的:
臼澤さんは、東日本大震災で津波に遭われ、現在は自ら復興活動リーダーとしてご活躍されています。野菜サポーター活動の実務に協力している光明寺は、お寺の月次行事で人が集まる機会を利用して地域の方に臼澤さんのお話を聞いていただくことで、新燃岳噴火への防災意識を再び高め、住民自らが地域のことを考え、復興活動に取り組む大切さを発信したいと企画したことを受け、被災地NGO恊働センターの「野菜サポーター」事業の一環として実施しました。
概要:
■11月6日(日)
主に高原町の約100名が聴講された。
臼澤さんからは、
・ご自身について
(津波被災に遭われた当時の生々しい体験から、生還し大槌町復興に向けて自らが立ち上がるまで)
・避難所生活・まごころ広場について
(リラックスのため避難所とは別の被災者交流広場の必要性、新燃岳からの支援物資(4月のいちごなど)のお陰で体調の悪かった高齢男性が元気になった事)
・被災者の方々について
(現在仮設に住んでいらっしゃる特に高齢者の方々の、買物が困難な実情)
・復興活動について
(被災者自身が立ち上がる必要性、ご自身の生かされた者としての使命)
等を1時間程お話し頂いた。
会を通じて、野菜サポーター活動協力生産者の方々始め、地域の方と交流頂く。
聴講者の中には、夫君とご次男(20代後半無職)が震災直後東北へボランティアへ行き、帰宅後ご次男を自死で亡くされた女性の方がいらっしゃり、臼澤さんも彼女とお話しした際衝撃を受けた様子であった(夫君は一旦帰郷後、現在はまた岩手で活動されている)。
午後は、直売所「杜(もり)の穂倉」を訪問し黒木オーナーと懇談。生産者直売所経営者とのお話は「まごころの郷」内での事業の参考になった様子。後、降灰場所である御池を訪問。
■11月7日(月)
高原町近隣訪問(直売所「心の駅」、狭野神社、霧島神宮)
「心の駅」の松元リーダー他4名程と懇談。「心の駅」のメンバー各位も臼澤さんとお会いした事で、野菜発送にさらに熱が入った模様。
■11月8日(火)
直売所「大地の恵」訪問、4月より同店で一人、野菜調達・梱包を担って下さっている新竹氏と懇談。梨生産者新田氏も居合わせご挨拶が出来た。
後、小林市永久津の隠れ念仏を視察してから空港へ。
臼澤さんが何度となく口にされていたのは、「なぜ自分は生かされているのだろうか」「自分には何も無い、だから進むしかない」という言葉で、震災に遭ってから宗教の意義についても深く考える様になったとの事。そういった中で、光明寺住職と語らい神社や隠れ念仏を訪れた事が感慨深いご様子であった。
臼澤さんの当面の目標の一つは、「まごころの郷」(http://tonomagokoro.net/archives/8044)のお弁当屋開店。高原町内の火山灰干し肉活動の事をお話ししたところご興味を持たれた様子で、いつか臼澤さんと灰干し肉企画者の谷山さんが繋がり、まごころの郷のお弁当メニューに灰干し肉が入れば良いと思う。
(宮崎県高原町駐在スタッフ・守田裕子)
posted by 被災地NGO恊働センター at 10:47|
【まとめ】野菜サポーター
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