2011年05月28日

【東日本大震災】レポートNo.89

5月23日、遠野まごころネットを訪れた代表・村井雅清のレポートです。

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村井の遠野訪問レポート
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5月の連休以来、約3週間ぶりに岩手県大槌町の「まごころ広場」を訪ねた。いつものようにリーダーの臼澤さんがおられた。毎日朝9時にこの広場をオープンされるそうだ。昨日まで暖かい日が続いたが、今日はかなり肌寒い。

この地域では”ヤマセ”といって、例年5月末から1ヶ月ほど寒くなるそうだ。なるほど、この前連休中にこの広場で炊き出しと救援物資の無料バザーをしたとき、もう冬モノは要らないだろうと次の冬まで閉まっておくためにそれようにダンボール箱に詰めようとしたら、遠慮がちに「コレ貰って行っていいですか?」と来られた被災者がおられた。こっちは単純に「もう冬モノはいらないだろう?」と思っていたが、なるほど“ヤマセ”のためかと納得した。

災害救援の鉄則の一つは、被災地の文化や生活習慣を理解すること。気候風土ももちろんだ!それにしても、この時期の被災地の山々の緑は絶景だ。神戸で育った私には、ついこの前までこちらの冬の寒さに震えていたが、今が最高かも知れない。やはり私たちは自然とともに生かされていることを実感する。

あの津波から奇跡的に助かったリーダーの臼澤さんは、噛み締めるように言われる。「人間一人で生きていけない」と。岩手の地に来るとそう体感する。このような広場が被災地のあちらこちらで展開されることを願ってやまない。(村井雅清)
posted by 被災地NGO恊働センター at 09:31| 遠野から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月27日

【東日本大震災】レポートNo.88

5月23日、代表・村井雅清が遠野まごころネットを訪れました。
レポートを掲載します。
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村井の遠野訪問レポート
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 5月の連休も終わり、少し落ち着いた23日「遠野まごころネット」を訪ねた。毎日行う午後6時半からのミーティングが、これまでなら二時間を超えることがままあったが、この日は1時間余りで終了した。同ネットの代表・副代表にも、かなり余裕の色が見えていた。連休中のあの600名を超えるボランティアのうねりがウソのようだ。活動内容も、常連の足湯活動や被災者自身が運営する「まごころ広場」のことなどが報告されるが、やはり仮設への入居にともなって避難所の統廃合と避難所生活では「何もする事がない」という報告が気になる。実際に大槌町の避難所を訪ねると、ピーク時の半分以下になっている。しかし、一方で避難所のリーダーの疲れはピークに達しているように思われる。

 さて、避難所では「何もすることがない!」という被災者の声を聞くことが少なくない。こういう声に対しては、次のような工夫が重宝される。福島のある大きな避難所でのこと。「畑仕事がしたい!」という被災者の声を聞いて、ボランティア側が「一緒に草むしりをしようよ」と提案し鎌など20人分ほど用意して待っていた。ところが、なんと200人も手が上がったそうだ。こうして避難先の近くに畑を用意したら、どんどん元気になったという事例は、すでに2004年新潟県中越地震で実証済みである。

 これから本格的に仮設住宅での暮らしが始まるが、やはり一つはこうして畑仕事など「土いじり」のできる機会をつくることが大切だ。となると船を失い、生きがいであった海の仕事を奪われた被災者に対しての智恵も求められる。例えば漁師さんは魚を捌くのは得意中の得意ワザである。仮設住宅に必ず「魚市場」を併設すればどうだろう。きっと生きがいが蘇ると思う。やはり避難生活と仮の住まいが長引くと、生きがいづくりや仕事づくりが大変重要な課題になる。仮設住宅での商いを可能にするとか、政府もどんどん規制緩和することが求められるし、一方ボランティアも創意工夫が必要である。連休が過ぎて一休み感があるが、今が正念場でもある。あらためて一踏ん張りがいる。
村井雅清
posted by 被災地NGO恊働センター at 10:20| 遠野から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月04日

【東日本大震災】レポ​ートNo.77

「遠野まごころネット」にはこの連休、たくさんのボランティアさんが来て活動されています。

まごころネットの特長は、来られるボランティアさんに敷居を設けないというところです。会議もオープンで、いろいろな方がいろいろな視点で発言し、それを皆で検討するというスタイル。

5月1日より遠野に入っている、代表・村井より、その様子をお伝えします。
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遠野より
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<5月3日>
遠野まごころネットより=
今日(3日)はボランティアの一般参加136人を含む約600人です。いつものように「遠野まごころネット」代表佐藤正市さんの手際よい見事な仕切りで、わずか30分で約600人のボランティアを各現場に送りだしました。本当に見事な采配です。

泥かきの現場で釘を踏んだり、ケガをしたりと事故もありますが、「誰でも参加OK!」の毎晩のミーティングで日々反省もし、可能な限り、即翌日に活かすと言うことをしています。

この連休中にはもの凄い数のボランティアさんが支援に駆けつけて来て下さっています。津波のあとに残されたさまざまな爪あとは、まだまだ消えることはないでしょうが、連休返上で駆けつけられたボランティアには、被災者の方々も大変喜ばれておられました。

正直言って、連休明けに生じるボランティアの減少からくる反動が気になりますが、一方スタッフの疲労も限界を超えています。目の前でやらなければならないことは山ほどありますが、一旦少しペースダウンして長期対応に備えましょうとアドバイスをさせて頂きました。

明日(5日)からは、ボランティアの数も減って行きます。
みなさん、今後ともご支援よろしくお願いします。

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▲遠野まごころネットに集まったボランティアさんたち
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posted by 被災地NGO恊働センター at 10:05| 遠野から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月02日

【東日本大震災】レポートNo.75

連休を迎え、被災地には多くのボランティアの方が集まっています。
現地にいかれる方は、体調や怪我には十分注意してご活動下さい。

《本号のコンテンツ》
■岩手県大槌町で、被災者による「復興食堂」プレオープン!
■ボランティアの情報拠点〜仙台・泉PA ボランティアインフォメーションセンター〜
■武久のレポート〜米沢より〜

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■岩手県大槌町で、被災者による「復興食堂」プレオープン! 
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本日、岩手県大槌町寺野にある弓道場の向かいに、被災者が運営する第一号「復興食堂(仮名)」がプレオープンしました!

レポートNo.25でも紹介した、臼澤さんという方がこの食堂の運営・管理にあたられます。臼澤さんは、津波で被災しながらも命をとりとめられた方です。家の中に押し寄せた水でほとんど息もできなくなったとき、素手で屋根を破って呼吸し、生き延びられたのです。

この食堂は、被災された方のしごとづくりの場として、そして、被災された方自らが地元を元気に復興していくシンボルとして設立されました。地域の方が集い話をしたりほっとひと息つくスペースにもなるでしょう。ここでは宮崎県の新燃岳周辺から届いた野菜も使われる予定です。「被災地から被災地へ」の応援メッセージとともに美味しい料理がふるまわれます。

実は今日、大鎚では強風が吹いており、食堂用のプレハブに思いがけぬダメージが発生したと連絡が入りましたが、5月4日の正式オープンに向けて引き続き修繕と準備が進められています。詳しい経過については追ってお伝えしてまいります。食堂の名前や料理についてもお楽しみに!

なお、この復興食堂開設にあたっては、被災地NGO恊働センターのボランティアとして4月上旬から遠野に入っている松浦さんが、資材運び等を含め尽力して下さいました。

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■ボランティアの情報拠点〜仙台・泉PA ボランティアインフォメーションセンター〜 
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ひょうごボランタリープラザなどが設置している、
ボランティアのための情報拠点です。
車で被災地に行かれる方は是非立ち寄ってみてください。
(下記呼びかけ文は転送です)
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被災地,特に宮城県内に来られるボランティアの方々へ

ボランティア活動に必要な情報は下記で取得した上で現地に向かってください.
交通情報などは現地ボランティアセンターに問い合わせず,下記でご相談ください.
電話応対が集中する現地に負担をかけないよう皆様のご協力をお願いいたします.

◆自家用車,バス,トラックなど,東北自動車道で来られる方へ
 『東北自動車道 ボランティアインフォメーションセンター』
 場所:東北自動車道 泉パーキングエリア(スマートETC−IC併設)
 受付時間: 7:00〜18:00
 開設期間: 今のところ5月中旬まで【毎日】
 981−3124 宮城県仙台市泉区野村字明神前7
 電話 022−377−3122 FAX 022−377−3142
 E-mail hyogo_v_plaza@yahoo.co.jp
 http://ameblo.jp/v-info/
 ※電話でのお問い合わせも大丈夫です
 ※岩手県の情報も提供できます.

◆JR,長距離バスで,仙台経由で現地に行かれる方へ
 『仙台駅ボランティア情報ステーション』
 JR仙台駅2階・中央改札口「ステンドグラス」真横
 受付時間: 9:00〜17:00
 開設期間: 今のところ5月中旬まで【毎日】
 http://flat.kahoku.co.jp/u/volunteer12/
 ※こちらは電話等でのお問い合わせには今のところ応じておりません

情報提供:
グランディ・21ボランティア(宮城県設置のボランティア団体)
 責任者 村松淳司(東北大学教授)
 E-mail mura@tagen.tohoku.ac.jp

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■武久のレポート〜米沢より〜 
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『だけど、と、だから。』


米沢での足湯は子どもにも大人気。
相馬市から避難してきている、HちゃんとTくん姉弟も、そんな中の子たちである。

Hちゃんは、足湯を避難所で始めたその日に足湯に来てくれた。
とても元気に、足湯をやっている私の肩に乗ってこようとするTくんと対照的に、
Hちゃんはとても疲れた様子だった。

大きいお兄さんたちに囲まれて嬉しいのか、
何のお構いもなしにはしゃぐTくんを見ながら、
サイアク、とつぶやきつつ、こちらの質問にうなずきで答えるHちゃん。
足湯も終わるころに、ここに避難してくるときに膀胱炎になったの、と話してくれた。

車で避難するときに、トイレに行くのを言い出さず我慢したんだろう、
子どもだって、元気に見えるかもしれないが、人一倍、周りに気を遣っているんだ。

Hちゃんもすっかり元気になり、足湯のところでよくお話をするようになった。
Tくんも、足湯をやっているときは遠慮してくれるが、
それ以外のときはお構いなしに余っている体力をぶつけてくる。

足湯の場所でずっと暴れている訳にも行かないので、Tくんを連れ出して、
学生ボランティアらが運営している子どもの居場所に連れて行くことにする。
ところがそこでよく遊んでいて、そこの学生たちとも顔見知りのはずのTくんは、
足湯に戻ろうとする自分に、何度も、何度もカンチョーをしてくる。
どんどん、その顔が切なそうな顔になっていく。

あぁ、そうか、今は私にかまってほしいのか。
だから、一生懸命、振り向いて欲しくて、カンチョーしてくるのか。
自分で、言葉で、構って欲しいこと、言えたらいいけれど、
Tくんはそれができないんだ。
子どもたちは、思っていても、言葉を知らないから表現できない。


posted by 被災地NGO恊働センター at 14:34| 遠野から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月12日

【東日本大震災】レポートNo.48

「まけないぞう」作りと足湯を行っている増島智子さんのレポートです。
文中でもご紹介しますが、岩手県遠野市にボランティアの方たちの宿泊施設が建設されまし
た。長期的な支援を行いやすくなることで、一日でも復興が早まることを願うばかりです。
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増島智子さんのレポート
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昨日、震災から1ヶ月が過ぎました。岩手の被災地から神戸に戻りました。こちらは桜が満開で
若葉が芽生え、被災地とはまるで別世界ですね。被災地ではいま梅の花が満開で、桜は5月
に咲くそうです。。。その頃には被災者の方たちとお花見ができる心の余裕ができればと願う
ばかりです。
遅ればせながら、レポートの続きを・・・

〜いよいよ"遠野物語"がはじまります〜
震災から1ヶ月を目前に4月8日に第25号で紹介された「ROADプロジェクト」の一環として県外
ボランティアを受け入れる遠野のボランティアハウスが開所しました。その中には、ボランティアの人たちに提供する食事(有料)をつくる本格的なキッチンが常設されました。料理を手がけるのは、釜石で被災を受けた日本料理店の方です。まごころネットを構成しているJCの方たちの協力のもと仕事を失った被災者の方に仕事作りが始まろうとしています。ボランティアハウスの横にはコンテナも配置し、食材などをおけるスペースも確保してくださいました。"遠野物語"の第1号です。今後もこのような物語が生まれそうです。

 【4月2日レポート】

 今日は初めて訪問する金沢エリアの「金沢地区生活改善センター」という避難所を訪ねまし
た。ここは子どもも含めて35名くらいの方が避難されていました。
 対応してくださった若い女性の方が、「いまは私たちだけで、人がいなくて他の人にも悪いから、別の日にお願いします」ととても遠慮されていました。よく聞くと別の男性が「ここらの人間は遠慮深いから」と。そういえば、避難所などに訪問して物資を届けていても、「私たちはこれでいいから、他の人にもあげてください。もうたくさんあるからいいです」などの声をよく聞きます。お節介なくらい言わないと受け取ってもらえないのです。本当に東北の人たちは遠慮深いです。

この日はみなさん、土曜日ということもあり、家の片付けや温泉などに出かけていて、いらっ
しゃる人が少なかったけれど、5才くらいの子〜中学生くらいの男の子たちが足湯をしてくれま
した。お湯が足りずにひとつの桶に二人が入って、楽しそうに足湯につかっていました。一人
の中・高生くらいの男の子が「ぼくは津波と競争して勝った」と教えてくれました。このくらいの時期の子どもは、なかなか自分のことを話せず、小さな子どもたちがいるのでその面倒を見ていて、本人のストレスのはけ口がなかなかありません。どんなことを抱えているのか、とても気になります。

また、べつの高齢の女性の方は、津波で夫が流され、まだ行方不明になっているそうです。親
戚の家も流されたそうです。わかめやホタテなどの漁業で生計を建てていたのに、この津波で
船が4艘も流され、家も何もかもなくなったということでした。その状況を昨日見に行ってきたら湖のようになっていて、かなりの精神的ショックを受け、肩がとても硬く痛くなったそうです。お話しをしていたら、一緒にきた枇杷の葉温圧をしてみたいと、1時間ほど受けてくれました。やる前とやった後では、顔つきが変わり、とても楽になったと言ってくれました。

そばにいた娘さんも、車で高台に逃げたけれど、車で逃げようとした人たちが間に合わずに車
のまま、流されてしまったと話してくれました。そんな話しがあちこちで聴かれます。
被災者の方たちのお話しを聴く度に被害の甚大さをひしひしと感じます。。。

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posted by 被災地NGO恊働センター at 10:27| 遠野から | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする